2025年10月03日
【受賞/表彰等】原子力国際専攻 岡本・三輪研究室 Hanyu WANGさん(D3)
2025年6月25日、原子力国際専攻 岡本・三輪研究室 Hanyu WANGさん(D3)が、第32回原子力工学国際会議(ICONE32)において、Qian Sangiang Best Paper Awardを受賞されました。
<受賞した賞の名称と簡単な説明>
Qian Sangiang Best Paper Award
学生プログラムにおいて、特に優れた論文を選出し授与される賞。
<受賞された研究・活動について>
Title: Development of Industry-applicable Two-phase Flow Identification and Classification Approach Based on Flow-induced Vibration Signals
気液二相流の流動様式をリアルタイムで識別することは、安全かつ効率的な産業運転において重要である。しかし既存の機械学習手法は、外部ラベルや一般的な流動様式線図に依存することが多く、複雑な形状においての適用は困難である。本研究では、90°配管エルボ部から得られる非侵入型の二相流励起振動(TP-FIV)信号を用いた流動様式識別の枠組みを提案した。統計的特徴、周波数特徴、形状特徴、複雑性特徴の4種類の特徴量を抽出し、形状特徴は気泡流を識別し、統計的特徴はスラグ流・チャーン流と環状流を区別することに有効であることを示した。また、ファジィC-meansクラスタリングにより、Mishima–Ishiiのマップと整合する流動様式が得られた。さらに、ベイズ最適化された1次元CNNは、1.5秒の信号のみで高精度の識別を達成し、比較可能なモデルを上回る結果を得た。本手法の応用により、原子力分野を含めた様々な二相流システムにおいて、迅速かつ信頼性の高い流動様式分類の実現が期待される。
<今後の抱負・感想>
研究室のすべてのメンバー、特に三輪准教授と岡本教授には、多大なるご支援とご助力をいただき、心より感謝申し上げます。今後もAI技術および原子力熱流動の研究に情熱を注ぎ続けていきたいと思います。