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修了後の進路
原子力工学で培った技術は産業界の様々な分野に応用できます。原子力国際専攻でおこなっている研究は理工学の様々な分野と密接に関連しています。そのため、本専攻は社会の第一線で活躍する優秀な人材を多く輩出し、OB/OGのネットワークは世界中にはりめぐらされているため、就職に有利です。卒業生は、製造業・サービス・金融・IT・コンサルティング・官公庁・財団・大学・研究機関など、幅広い分野に就職しています。
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修士修了後の進路
過去5年分(2018年~2022年度)
- 重工・電機
- 新日鉄住金、東芝、日立製作所、日立ハイテクノロジー、富士電機、三菱重工業、三井E&Sマシナリー
- その他の製造業
- 旭化成、旭硝子、キヤノン、神戸製鋼所、テキサスインスツルメンツジャパン、トヨタ自動車、日本製鉄、富士フイルム、三菱原子燃料、リコー、JFEエンジニアリング、日本メジフィジックス、タワーパートナーズセミコンダクター
- 電力・エネルギー
- 関西電力、九州電力、東京電力、東北電力、日本原子力発電、北陸電力、中国電力、東京ガス
- 情報・通信
- 構造計画研究所、シスコシステムズ、ソフトバンク、日本IBM、日本通信、ヤフー、楽天、KDDI、NTT東日本、NTTコミュニケーションズ、NTTデータ
- 金融・保険・商社
- ACE損害保険、アメリカンファミリー生命保険、シティグループ証券、第一生命保険、ドイツ銀行、野村證券、三井住友銀行、みずほコーポレート銀行、三菱UFJ銀行、JPモルガン証券
- コンサルティング
- アクセンチュア、デロイトトーマツコンサルティング、野村総合研究所、三菱総合研究所、大和総研、リクルートホールディングス、ローランドベルガー、Altran Technologies、Frith Engineering Consultants、Bain & Company、オロ
- 官公庁
- 医薬品医療機器総合機構、経済産業省、財務省、原子力規制庁、東京都庁、National Environment Agency, Singapore
- 大学・研究所
産業技術総合研究所、タイ原子力技術研究所、電力中央研究所、東京大学、日本エネルギー経済研究所、日本原子力研究開発機構、日立研究所、フィリピン大学、北海道大学、理化学研究所、JAEA、Tribhuvan University、東京都立産業技術研究センター
- その他
- 電通、東海テレビ、日本郵船、博報堂、東日本旅客鉄道、フランス大使館、ピーシーデポコーポレーション、三井物産、Gigakogy Inc.、Innovexcite Consulting Service、順豊科技有限会社、Amazon Web Services、ACES、Guangdong Experimental High School
主な就職先
修士課程
- 令和2年度
- 博士課程進学 4名 / 三菱総合研究所 2名 / 三井住友銀行 2名 / アクセンチュア 2名 / 中国電力 / 日立製作所 / 三井E&Sマシナリー / 日本製鉄 / 野村総合研究所 / 大和総研 / Bain & Company / リクルート / Amazon Web Services / 日本メジフィジックス / オロ / ACES
- 平成31年度/令和元年度
- 博士課程進学 3名 / 東京電力ホールディングス 2名 / 日立製作所 / 東芝エネルギーシステムズ / 関西電力 / 日本製鉄 / テキサスインスツルメンツジャパン / NTT東日本 / 日本IBM / ソフトバンク / ドイツ銀行 / 三菱総合研究所 / 医薬品医療機器総合機構 / 電力中央研究所 / 博報堂 / ピーシーデポコーポレーション / 東海テレビ / Innovexcite Consulting Service / National Environment Agency, Singapore / Gigakogy Inc. / 順豊科技有限会社
- 平成30年度
- 博士課程進学 3名 / NTTコミュニケーションズ 2名 /日本IBM / 日本エヌ・ユー・エス / 日本通信 / 富士フイルム / JPモルガン証券 / PwCコンサルティング合同会社 / 新日鉄住金 / エムエルアイ・システムズ / シンプレクス / 野村證券 / 野村総合研究所 / 東京ガス / 東京電力ホールディングス / エム・アール・アイ リサーチアソシエイツ / 日立製作所 / フューチャー / Singapore Nuclear Research and Safety Initiative / 舜宇
- 平成29年度
- 博士課程進学 4名 / 東京電力 2名 / 東京ガス / 東北電力 / 日立製作所 / 三菱重工業 / 新日鉄重金 / トヨタ自動車 / リンクアンドモチベーション / KDDI / ソフトバンク / シンプレクス / 伊藤忠エネクス / 電力広域的運営推進機構 / 財務省 / ローランドベルガー / みずほFG / ウィリス・タワーズワトソン / SMBC日興証券株式会社 / 東京海上日動火災保険 / 富士電機株式会社 / 日本IBM / リクルートホールディングス / アクセンチュア / Nuctech Co., Ltd.
- 平成28年度
- 博士課程進学者 7名 / 東京ガス 2名 / フジテレビジョン / 守谷市役所 / 日本エネルギー経済研究所 / PwCコンサルティング合同会社 / 三井物産 / セメダイン㈱ / 日本政策投資銀行 / キヤノン / 日立製作所 2名 / Schlumberger / 東京電力ホールディングス / 電通 / 大阪ガス / ドリームインキュベータ / 日本原燃 / 東日本旅客鉄道 / 三井住友銀行 / 九州電力 / 日本エヌ・ユー・エス / AREVA・JAPAN
- 平成27年度
- 博士課程進学者 3名 / 経済産業省 / 原子力規制庁 / 防衛装備庁 / 国立研究開発法人産業技術総合研究所 / 電力広域的運営推進機関 / 東京電力 / 九州電力 / 東京ガス / 東芝 2名 / 東芝燃料電池システム / 日立製作所 3名 / IBM / デンソー / ボストンコンサルティンググループ / 東京海上日動火災保険 / 三井住友海上火災保険 / 星野楽器 / Philippine Nuclear Research Institute
- 平成26年度
- 博士課程進学者 7名 / 環境省 / 日本銀行 / 原子力発電環境整備機構 / 東京電力 / 中部電力 / 中国電力 / 東電設計 / 日立製作所 2名 / 三菱重工 2名 / 東芝 / 東芝燃料電池システム / 住友重機械工業 / 国際石油開発帝石 2名 / フェアウェイソリューションズ / 三菱商事 / ローランド・ベルガー / ソフトバンクモバイル / 日本マイクロソフト
博士課程
- 令和2年度
- 東京大学 4名 / Tribhuvan University / 理化学研究所 / タワーパートナーズセミコンダクター / 東京都立産業技術研究センター / Guangdong Experimental High School
- 平成30年度
- 東京大学 / 日立研究所 / 電力中央研究所 / JAEA / 株式会社リコー / 日本エネルギー経済研究所 / Asia Pacific Energy Reserch Centre
- 平成31年度/令和元年度
- 東京大学 4名 / 電力中央研究所 2名 / 東京工業大学 / Louisiana State University / 産業技術総合研究所 / 日本エネルギー経済研究所 / 原子力規制庁/ JAEA / 構造計画研究所 / ニュークリア・デベロップメント / TDK / 株式会社プラスクラス / 日本エア・リキード / エア・リキードグローバルE&Cソリューションジャパン株式会社
- 平成30年度
- 東京大学 / 日立研究所 / 電力中央研究所 / JAEA / 株式会社リコー / 日本エネルギー経済研究所 / Asia Pacific Energy Reserch Centre
- 平成29年度
- 東京大学 3名 / 北海道大学 / 産業技術総合研究所 / Khulna University of Engineering & Technology / China Academy of Engineering Physics
- 平成28年度
- 東京大学 / 東京医科歯科大学 / 理化学研究所 / Philippine Nuclear Research Institute / National Nuclear Agency of Indonesia
- 平成27年度
- 東京大学 5名 /放射線医学総合研究所 / エネルギー総合工学研究所 / Chinese Academy of Engineering
- 平成26年度
- University of Notre Dame / 日本エネルギー経済研究所 / 日本原子力研究開発機構 / 日立製作所
修了生・在校生の声
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具志堅 英雄博士課程1年
Eiyu Guchiken 具志堅 英雄
博士課程1年
原子力国際専攻での出逢いの数々
私はシステム創成学科SDMコース在籍中に石川・佐藤研究室に所属し、その後、原子力国際専攻の修士課程へと進学しました。石川・佐藤研究室ではレーザー光が原子・分子・固体に引き起こす効果とその応用を、理論と計算シミュレーションによって研究しています。高強度の超短パルスレーザーを物質に照射すると、通常の光では見られない、極めて非線形で直感に反する物理現象が引き起こされます。2018年と2023年には、それぞれ「高強度超短光パルスの生成法」と「アト秒パルス光の生成に関する実験的手法」に対してノーベル物理学賞が授与されました。本研究室では指導教員の石川先生および佐藤先生のもと、これらと非常に関連のある様々なトピックスについて世界最先端の研究を行うことができます。
決して平易な内容ではありませんが、優秀な先輩方からの丁寧な指導や、輪講・ラボミーティングなどの機会を通じて着実に理解を深めていくことができます。また、国内外での学会発表や国際経験を得る機会にも恵まれています。私は修士課程に在籍中、7カ国以上で研究発表や現地大学との交流、ディープテック企業の訪問やインターンシップを行いました。はじめは英語に自信がありませんでしたが、使わざるを得ない環境に思い切って飛び込んだことで、いつの間にか世界中に友達ができていました。
修士課程修了時には工学系研究科長賞をいただきましたが、これは、卓越リサーチアシスタントとしての十分な経済的支援のもと、研究に専念できる環境、そして支えてくださった素晴らしい方々のおかげに他なりません。博士課程でも居心地が良い環境に留まり続けることなく、挑戦と失敗を繰り返していきたいと思います。 -
劉詩画2024年度修士課程卒業
Shihua Liu 劉詩画
2024年度修士課程卒業
原子力国際専攻での研究と
実践を通じた成長私はもともとリスクマネジメントに関心を持ち、原子力の安全性向上に寄与したいという思いから、原子力国際専攻に進学しました。私の研究テーマは、⾃然⾔語処理による海外プラント等から報告される重大事故等に至らないトラブル事例を含む運転経験を効率的に分析し、効果的に国内プラントへ提案する手法の開発です。
原子力国際専攻では、すべての講義が英語で行われ、国内外の学生と共に学ぶ環境が整っています。このような環境のもとで、専門知識を深めるだけでなく、多様な文化的背景を持つ仲間と交流しながら視野を広げることができました。また、研究室では村上先生の指導のもと、研究の方向性を明確にしながら、国内外の学会に参加し、多くの研究者と意見を交わす貴重な経験を得ました。さらに、村上先生のサポートを受けながら原子力発電所を訪問し、運転管理や安全対策の現場を直接見学することで、原子力産業の現状と将来の課題についての理解を深めることができました。
卒業後は、保険会社に就職し、企業のリスク分析や防災・減災のためのソリューション開発に従事する予定です。特に、原子力産業のリスク管理に関する専門知識を活かし、自然災害リスクへの対応など、広範な分野で社会に貢献していきたいと考えています。
原子力国際専攻での学びは、単なる技術習得にとどまらず、社会全体のリスクを多角的に分析する力を養う貴重な経験となりました。村上先生をはじめとする指導教員の支えがあったからこそ、研究に取り組むことができたと実感しています。ここで得た知識と経験を活かし、今後も安全で持続可能な社会の実現に向けて努力していきます。 -
垣谷 健太2024年度博士課程卒業
Kenta Kakitani 垣谷 健太
2024年度博士課程卒業
挑戦と成長を支える学びの場
私は原子力国際専攻の修士課程を修了後、原子力プラントメーカーの研究所に就職し、働きながら博士課程を修了しました。研究では、原子力発電プラントの構造材料における応力腐食割れ(SCC)の防止に取り組み、腐食環境下での材料の挙動を分析しました。その成果を国内外の学会で発表し、学会賞や工学系研究科長賞を受賞する機会にも恵まれました。
こうした研究を進め、大きな成果を得られたのは、原子力国際専攻が提供する多様な学びと充実した研究環境のおかげです。原子力工学は、材料学、伝熱工学、量子力学、化学工学、社会科学など、多様な学問分野が融合する学際的な領域です。私の研究も、材料学を基盤としながら、化学的な分析手法を駆使し、社会的な安全基準との関係性を考慮する必要がありました。原子力国際専攻では、これらの分野を横断的に学ぶ機会が豊富にあり、異分野の視点を取り入れながら研究を進められる点が大きな魅力です。さらに、英語での授業や研究室でのディスカッション、海外大学との共同研究を通じて、国際的な視野を広げることができました。この環境で鍛えられた発信力や柔軟な思考は、研究者としての成長を大いに支えてくれました。
今後も、ここで培った知識と経験を活かし、原子力工学の発展に貢献していきたいと考えています。 -
西村 洋亮2024年度博士課程卒業
Yosuke Nishimura 西村 洋亮
2024年度博士課程卒業
世界トップレベルの
原子力エンジニアリングを
目指して僕は研究職に就くキャリアを目指していたので迷いなく修士から継続して博士課程に進みましたが、博士課程での3年間は僕のこれまでの人生で最も輝かしい日々であったと断言できます。やはり本格的に研究に取り組み、昼夜問わず実験に没頭できる時間は博士課程でないと得られない財産であるとともに、他には代え難い経験です。
大学院で5年間指導を賜りました岡本先生には感謝の気持ちで一杯です。研究資金も豊富にあったため、国際学会で欧米に行く機会やポーランド国立原子力センター(NCBJ)に短期留学する機会に恵まれました。的確なご指導のおかげで数多くの学会受賞歴、研究費獲得および国際ジャーナル論文への掲載が実現しました。また、在学中に原子炉主任技術者試験の筆記試験にも合格しました。大変忙しい博士課程の生活の中でこれだけの成果を出せたのは、常に最高の環境を用意してくれた指導教員の方々と、日々サポートしてくれた全ての周りの人々のおかげです。僕は2025年3月で博士課程を修了し、4月からは原子力専攻の阿部研究室で助教になります。
原子力国際専攻はどの研究室も素晴らしく活気にあふれ、オープンで横のつながりが強く、どの教員も豊富な指導経験と研究業績、研究資金を持っていらっしゃいます。ここで学位を取得し、世界中の研究機関へ羽ばたき活躍することが可能です。我々は現在、気候変動をはじめとし多くの地球規模の課題を抱えていますが、その中でもエネルギー問題に取り組みたい、原子力分野に貢献したい、革新炉を学びたい、福島第一事故のシビアアクシデントを解明したい、放射性廃棄物処理処分の問題を解決したいという大きなモチベーションがあるならば、本専攻を選ぶのがベストであると保証します。ぜひ国際舞台でトップレベルの活躍を目指して先生や先輩について来てください。情熱あふれる未来のリーダーをお待ちしています。 -
鈴木 梨那修士課程1年(2025年4月現在)
Rinna Suzuki 鈴木 梨那
修士課程1年
(2025年4月現在)国際色豊かな環境で充実した学生生活を
私はシステム創成学科E&Eコースを卒業した後、原⼦⼒国際専攻修⼠課程(藤井・⼩宮⼭研究室)に進学しました。藤井・⼩宮⼭研究室に配属を希望したのは、数理計画法・確率統計などの⼿法や、⾼度なモデルに惹かれたからです。当研究室では、エネルギー・環境・経済システムに関して、⼤規模な数理モデルを⽤いた分析を⾏なっています。私の卒業研究では、数理計画法とマルチエージェントシミュレーションを組み合わせたモデルを⽤いて、再⽣可能エネルギーの⼤量導⼊を⾒据えた電⼒市場制度の評価を⾏いました。
配属当初は電⼒分野についての前提知識が乏しい状態でしたが、藤井先⽣・⼩宮⼭先⽣が初歩的な部分から懇切丁寧に教えてくださり、私の興味を引き出すような研究⽅針を提案していただいたことが、研究を進める上で⼤きな助けとなりました。研究室の先輩⽅からは多くのアドバイスを受け、相談にも乗っていただき、優秀な同期たちに刺激を受けながら卒業論⽂を書くことができました。
原⼦⼒国際専攻では、講義が英語で⾏われ、多様な国籍の学⽣が多数在籍しています。本専攻のグローバルな環境は、英語でのコミュニケーション能⼒を⾼めるとともに、国際的な視野を持った研究を可能にしてくれると考えています。
気候変動問題や脱炭素化への対応を⾒据えて、エネルギー分野での国際的な協調の重要性が⾼まる昨今において、国際的な視野を持って研究することはとても⼤事なことであると思います。このような恵まれた環境を存分に⽣かしながら、修⼠課程での学⽣⽣活を励んでいきたいと思います。 -
山嵜 ひかり修士課程1年(2025年4月現在)
THikari Yamazaki 山嵜 ひかり
修士課程1年
(2025年4月現在)自分の関心を追求できる環境
私はシステム創成学科SDMコースから原子力国際専攻に進学しました。
学部生時代には原子力発電の社会受容性に興味を持ち、高田研究室で原子力のリスク評価手法の構築に関する研究を行いました。高田孝先生、及び成川隆文先生には、研究の進め方や問題設定、文章作成に関して、経験の浅い私に対しても丁寧にご指導いただきました。特に、研究の方向性を明確にするための議論や、論文執筆時の精度の高いフィードバックは非常に有益で、これらの経験を通じて研究の基礎力を身につけることができました。
さらに、村上健太先生の講義をきっかけに、イギリスの浮体式原子力スタートアップにて、現地で2ヶ月間のインターンシップを行う機会をいただきました。この企業では、海洋システムと原子力システムが交わる「システム・オブ・システムズ」に対する規制の難しさに直面し、実務的な視点からの課題に触れることができました。こうした国際的な実務経験を積める機会が豊富にあることは、本専攻の大きな強みであると感じています。
修士課程では藤井・小宮山研究室に所属し、主にエネルギーシステムやレジリエンスに関して、システム工学的手法を用いた大規模数値シミュレーション分析に取り組む予定です。エネルギー環境問題への対処における原子力の役割に強い関心があり、持続可能なエネルギーシステムの構築に貢献したいと考えています。本専攻にはその関心を深め、追求できる環境が整っていると感じています。講義を通して原子力やエネルギーに関する専門知識を得るとともに、藤井・小宮山研究室が開発した最先端の世界エネルギーモデルを活用し、充実した研究生活を送るのを心待ちにしています。 -
原田 萌恵子修士課程1年(2025年4月現在)
Moeko Harada 原田 萌恵子
修士課程1年
(2025年4月現在)恵まれた環境で育む知
私はシステム創成学科システムデザイン&マネジメントコースを卒業した後、原子力国際専攻に進学しました。私が所属する石川・佐藤研究室では光と物質の相互作用に関する幅広い分野で、様々な理論研究とシミュレーションを行っています。私はその中でも、量子多体系のシュレーディンガー方程式を量子コンピュータでシミュレーションする方法の開発の研究に魅力を感じ、本研究室を志望しました。学部の授業で様々なシミュレーション手法について学ぶうちに、計算量が膨大で、従来の古典的なコンピュータでは解析が困難な現象が数多くあること知り、そのような現象に対して全く新しい並列計算の手法を提案する量子コンピュータの技術に興味を抱いたからです。
学部の卒業研究では、誤り訂正がない量子コンピュータであるNISQ(Noisy Intermediate Scale Quantum)デバイスと古典コンピュータを組み合わせて行う変分量子計算で用いられる量子回路の効率化に取り組みました。専門性の高い理論の理解とそれを実装するスキルが必要とされましたが、指導教員の佐藤先生が何度も丁寧に数式を説明してくださったおかげで着実に理解を深めることができました。研究室の優秀な先輩方も親身に相談に乗ってくださり、温かいサポートのもとで研究生活の第一歩を踏み出せたと感じています。さらに、研究室には書籍や最新のデバイスが豊富に揃っており、学びの環境が整っています。日常的に外国人メンバーとコミュニケーションを取る機会も多く、講義以外でも自然と英語に触れることができます。
このような理想的な研究環境のもと、個性豊かな仲間とともに充実した学生生活を送っています。 -
小宮 雅史修士課程1年(2025年4月現在)
Masafumi Komiya 小宮 雅史
修士課程1年
(2025年4月現在)ここで学んで、強くなる
私は原子力国際専攻の酒井研究室に進学し、粉体シミュレーション技術の開発やシミュレーションを活用した研究に取り組んでいます。酒井研究室は粉体シミュレーション研究において最先端を走る研究グループであり、多くの卒業生が工学部長賞や工学系研究科長賞を受賞しています。また、研究室には最新の計算機ハードウェアが多数導入されているほか、民間や海外大との共同研究も盛んに行われており、研究のリソースが潤沢であることも大きな魅力かと思います。
私は大学2年生までは文科二類に所属する文系の学生でした。しかし、日々変わりゆく社会情勢の中で、比較的不変かつ普遍的な能力、つまり「技術」を身につけて強くなりたいと思い、工学部のシステム創成学科に進学しました。そこで、当時コース長であった酒井教授とお話しする中で、研究実績に優れ、リソースに恵まれた酒井研究室で手厚い指導のもと研究することで、自分はもっと強くなれると確信し、酒井研究室で卒業研究を行いました。
国内外から精鋭の集う酒井研究室は研究に集中できる環境であるのみならず、雰囲気も非常に良く、先輩方からさまざまなことを教えていただくことができました。その結果として質の高い研究を行うことができ、文系から理転した学部生にも関わらず化学工学会の年会という大きな学会で最優秀学生賞を受賞し、卒業時には工学部長賞(学修)も受賞しました。酒井研究室は指導の手厚さに加えて、学生でも意欲さえあれば多くの学会参加(国内外問わず)や論文投稿の機会を提案されるため、学生および研究者の卵として、自分のレベルがどんどん上がっていくことが実感できます。
原子力国際専攻には、出自を問わず意欲のある全ての学生が強くなれる環境がそろっています。
ぜひみなさんも私たちと一緒に、一生役に立つようなそんな力を身につけてみませんか。